どら焼き：ふわっと甘い和菓子の物語

どら焼きは、ふわふわの生地で甘いあんこを挟んだ、心温まる和菓子。

わらびもちの涼やかな弾力、さくらもちの春の詩情とは異なる、日常に寄り添う優しさがあります。

今回は、どら焼きの歴史や由来、知られざる魅力をお届けします。

どら焼きの歴史

どら焼きの起源は諸説ありますが、平安時代に遡るとされます。

伝説では、源義経の家来・武蔵坊弁慶が、

かくまってくれた農家で銅鑼を使って焼いた菓子が始まりと言われています。

江戸時代には、薄い生地で四角くあんを包む「助惣焼」が主流でした。

現在の形の2枚の厚いカステラ風生地であんこを挟むスタイルは明治時代に東京で生まれ、

大正時代に広まりました。

その後、西洋のホットケーキの影響を受け、ふわっとした生地が定着していきました。

どら焼きの発祥の地

どら焼きの正確な発祥地は不明ですが、

東京が現代のどら焼きの中心地とされます。

明治時代に梅花亭やうさぎやが現在の形を確立し、広く普及したといわれているそうです。

京都の笹屋伊織も、江戸時代末期に東寺でどら焼きを作った歴史を持ち、

発祥の一説とされているそうですよ。

どらやきのまち

鳥取県米子市は、2008年に「どらやきのまち米子」を宣言。

地元の和菓子メーカーが、どら焼きを地域の名物にしようとプロジェクトを立ち上げ、

東山運動公園を「どらやきドラマチックパーク米子」と命名。

どら焼きを通じた地域活性化が、米子のユニークな魅力となっています。

どら焼きは、ふわっとした生地とあんこの甘さが、日本の心をそっと包む和菓子。

歴史のロマンや地域の個性を味わいながら、あなたのお気に入りのどら焼きを見つけてみませんか？